建物調査を実施いたしました

事前調査

2024年6月24日10時よりアスベスト調査、コンクリート中性化試験、引張試験を行いました。
今回行った場所は、最上階へと続く共用階段の壁と天井から採取してます。

アスベスト調査について
アスベスト(石綿)が耐火被覆の吹き付け工事で使用されていたのは、1956年頃から1975年頃と言われております。また、2006年から製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。このアスベスト調査報告の義務化は令和4年4月より開始し、令和5年10月からは有資格者による石綿事前調査が義務化されてます。

アスベスト調査 

調査結果

採取した検体を調査機関(株式会社日吉)にて調べていただきました。
採取した全箇所において、アスベストは不検出との結果になりました。
※管理組合には報告済みです。

中性化試験

コンクリートは本来アルカリ性であり、内部鉄筋の酸化を防いでいますが、大気中の二酸化炭素が徐々に進入し、炭酸化反応を引き起こし、表面からアルカリ性が失われていきます。この現象がコンクリートの中性化であります。表面から徐々に炭酸化反応が進行し、内部鉄筋の位置まで達すると内部鉄筋の腐食が始まり、腐食膨張、コンクリートのひびわれ、剥離発生、断面欠損、部材の耐荷力低下につながります。

また、中性化試験はアルカリ性で赤紫に変色するフェノールフタレイン試薬を用いて実施いたしました。赤紫に変色しない範囲が中性化部分であります。

今回の試験では、実施した箇所全てにおいて、コンクリートの中性化は見られませんでした。

引張試験

塗装面の塗膜の引張試験です。現在の塗膜がとれくらいしっかり建物についているかを確認しております。
重ねて塗装が可能な数値は、一般的に、外壁塗装などの厚塗りでは0.7N/㎟以上、上裏などの薄塗りで0.5N/㎟以上とされています。
今回の試験では、全箇所において良好な数値が出ましたので、問題なくそのまま重ねて塗装ができます。

既存の塗膜がしっかりくっついていない状態で上から塗装工事を行うと、数年後に剥がれてしまうなどトラブルが発生します。場合によっては前面剥離しないといけなくなるため検査が必要です。

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